無料石室公開:物集女車塚古墳
物集女街道、と呼ばれる道を北上していきます。
この旧街道を進んだ先に
目的地の「物集女車塚古墳」があるはずですが
どんな場所なのでしょうねー
と 結構交通量のある道を歩いていきますと
途中、道が大きく左へカーブする場所がありまして
信号が変な位置に付いているなあ と思いつつ横断し
何気なく左後方を振りかえると
住宅街と道路に囲まれて
ぽっかりと 島のように浮かぶ小山。
これが 物集女古墳?
地図で予想していたより 結構近い気がしますが
近づいて、確認してみます。
(何しろ この周辺 他にもいくつか古墳があるはずですので)
間違いなく
ここが目的地です。
道路側からだとわかりにくいですが
表示がある側に来てみると
前方後円墳の形がはっきり。
手前に置かれた机のそばに
見学受付係の方がいらっしゃいまして
ここで氏名住所を記入し
予約した見学時間まで待ちます。
私達は ほぼ1週間前に予約しましたが
当日も ここで受け付けていまして
後からやってきた小学生の子達が
見学を申し込んでいました。
それにしても、きれいに整った形だなあ、と感心して眺めていると
同じように順番待ちしている方の1人が 古墳へよじ登り
係の方から「すみません、登らないでください」
と注意されておられました。
思わず登りたくなる形状をしておりますからね・・・
時間になり、石室への入口前へ。
茶室のにじり口とまではいきませんが 結構小さな入口です。
(足元と頭に気を付けてください、と何度も注意されました)
羨道部、というらしい細い通路。
通路の半ばにある直方体の石を境に
床がゴロゴロした石に変わります。
その奥に柵があり
柵の向こう側が、石棺の置かれた玄室。
通路の方は 周囲の石を一度解体してから積み直して
安全確認が済んでいますが
玄室の石組みは そのままの状態なので
安全確保のため入場禁止だということです。
(一応 モルタルなどで補強はしているようですが)
ここで、案内のスタッフさんが
古墳のできた時代や 古墳の構造、石棺や副葬品などについて
15分ほど説明してくださいます。
見学時間終了。
中央の段差になる部分にある
凝灰岩でできた 横長の平たい石は
『梱石(しきみいし)』
羨道(この世)と玄室(あの世)の
境界線となるものだそうです。
この世に戻ってまいりました。
古墳の中は 厚い土と石で覆われて、それはもう涼しかったけれど
この世は 既に夏日で暑いです。
石室への入口がある方の下へまわってみると
玄室に水がたまらないようにするための排水溝が見られます。
これは、今でも現役で活躍しているらしい。