信州松本市の和菓子の老舗【開運堂】さんには
『真味糖(しんみとう)』という
砂糖と蜂蜜と水飴と胡桃を卵白と寒天で固めた
とてつもなく甘い お干菓子があります。
一方 私の実家のある長野市には
【卯月堂】さんという やはり老舗の和菓子屋さんがありまして
そこでは 『紅葉狩(もみじがり)』という
砂糖と蜂蜜と水飴と胡桃を 卵白と寒天で固めた
とてもとても甘い お干菓子があります。
この二つのお干菓子、見た目は そっくりなのですが
味も やはり同じなのか
意外と違いがあるものなのか気になりまして
この度 開運堂さんの真味糖と一緒に
卯月堂さんの紅葉狩も購入し
食べ比べてみることにしました。
左:紅葉狩 1本 60円(税別) 右:真味糖 1本 124円(税込)
お日持ち:夏季2週間・冬季1か月 お日持ち 25日
見た目はそんなに変わらないです。(胡桃の量は カットした場所によって違う)
紅葉狩の方が やや大きいでしょうか。
一応 重さを量ってみると、紅葉狩は19~20g 、真味糖は18g
さて、お味はどれだけ違うのか。
お抹茶と水をたっぷり横に用意して
食べ比べ開始。
『真味糖』(松本市/開運堂製)
甘いよね、甘いよね と思って一口。
心の準備をし過ぎたためか、予想したほどすさまじい甘さではなく
(甘いことは甘いけど)蜂蜜の風味はうっすら、和の甘さの範囲でした。
思ったより上品な感じで、鬼胡桃の風味がほどよいアクセント。
食感は しっかりしています。
『紅葉狩』(長野市/卯月堂製)
食べた瞬間「あ、違う」と感じたのは食感。
こちらの方が ふんわり柔らかいのです。
歯がすうっと入っていく感じ。
水分量が多いようで、その分甘さが強く感じられ
蜂蜜の風味も こちらの方がはっきりして
練乳が入っているためか ミルキーな甘さ。
何にせよ 甘いことで有名なお菓子ゆえ
一度に1本ずつ、合計2本を食べるのは無理であろう と
一口ずつ食べられるよう カットして試食したのですが
ナイフを入れる時の感触も
明らかに真味糖の方がしっかり固めで パラパラ崩れるのに対し
紅葉狩は すっと刃が入り 砕けなかったので
重さの違いは 水分量の違いだろうと思います。
(お日持ちの違いも たぶん同じ理由)
後で 原材料を確認すると
真味糖
原材料:砂糖 鬼胡桃 水飴 蜂蜜 卵白 還元水飴
醤油 寒天
紅葉狩
原材料:砂糖 蜂蜜 寒天 胡桃
米粉 卵白
練乳 水飴
砂糖・胡桃・水飴・蜂蜜・卵白・寒天は共通ですが
隠し味が違いました。
真味糖が「醤油」と 和の調味料なのに対し
紅葉狩は「練乳」と 洋の調味料。
まあ
真剣に 水やお茶で口直ししながら食べ比べたので
「違うなあ」とは思いましたが
何の気なしに ただ順番に食べただけの家族の感想は
「変わらない」でしたので
どちらを美味しいと思うかは 本当に好みだと思います。
私としては それぞれの個性が面白くて
どちらも それなり美味しかった。
やや生っぽい紅葉狩の方が 食感は好きかなー、という程度。
日本全国、お干菓子はいろいろあれど
砂糖に蜂蜜に水飴
これでもかと投入して甘さを追及したお菓子は
やはり珍しいでしょうねー。
歯にしみる甘さで
お茶が無かったら 歯茎が痙攣しそうです。
間違っても これだけでボリボリ食べてはいけません。