初午大根焚き:三千院
下り道なので、行きより楽。
普通、お寺に近づくと「香の匂い」がするものですが
本日に限っては「出汁の匂い」
おでんの屋台に近づいたような錯覚を起こします。
30分前には誰もいなかった門の前には
十数人の拝観待ちの人の列。
9時開門かと思いきや、
5分前に扉が開きました。
大根焚き目当ての人も多いはずですが
まっすぐそこへ向かう人は無く
皆さん、ゆったり庭園を眺めています。
私も三千院は夏に一度拝観しておりますが
冬のお庭もそれはそれで
風情があって良いなあ、とのんびり。
暖かい日だったので
庭には部分的に雪が残っているものの
蕾のふくらんだ沈丁花や
やわらかな黄緑の苔
思ったより春らしい眺めです。
夏ほどの勢いが無いためか
そんなに苔に浸食されていない
わらべ地蔵などを見ながら
境内の奥、金色不動堂の方向へ。
再び濃厚に匂ってくる
「出汁」の匂い。
弁財天像の横の
石段を登り切ると
金色不動堂の前に
「初午大根焚お接待処」の
テントがありました。
時間が早いためか
お客さんはまばらです。
まずは お不動さまを参拝し
それから接待処へ。
初めての大根焚きです。
お椀の中に
聖護院大根かと見紛う
大きな大根が一切れ
いい色に炊きあがっております。
千本釈迦堂の大根焚きは
大根とお揚げさんが入っているそうですが
こちらはシンプルに大根のみ。
出汁が少なめに盛られていますが
味が結構濃い目だったので
これでちょうど良い感じでした。
ちなみに この出汁
やはり『志野』さんの白だしでした。
接待処の大根焚きの鍋の横に
例の白だしのペットボトルが林立していた
志野さんで この出汁を買って、朝市の大根を煮たら
そのまま再現できるなあ などと考えつつ食べ終わり
最後に観音堂へ。
梅や蝋梅(ろうばい)の花を見て
早春を感じつつ
参拝終了。