御霊神社(大阪)
始まる前にお散歩を、と思いましたが
あんまり歩き回ると仕事中 睡魔に襲われそうなので
ほどほどに、一ヶ所だけと考えて
選んだ場所は【御霊神社】。
大阪市営地下鉄御堂筋線
淀屋橋駅を降りて 少し南西にある神社です。
京都で「御霊神社」と言えば
それは相良親王さまや 崇徳天皇さま 菅原道真さまなど
「恨みつらみを残す霊」を神様として祀ることで
なんとか恨みを治めていただく、という神社なのですが
大阪のこの「御霊神社」は そういう怖い神社ではなく
摂津の国の産土神を祀る神社でして
現在でも
天照大神荒魂・摂津の産土神・応神天皇・源正霊神を祀る
千年以上にわたる地元密着型の神社。
名前ももともとは圓神祠(圓神社・津村神社と呼ばれていたらしい)
御利益は、厄除けに縁結びがメインで
場所柄 商売繁盛の他
諸事円満成就・開運招福・夫婦円満、子孫繁栄と
ほぼ何でもありな様子。
実は、4年くらい前に
この近くの米忠味噌のおかみさんから
この神社の事を教えてもらっていたのですが
どうも位置がちゃんとわかっていなくてたどり着けなかったと。
今回 調べたら
大阪ガスビルの角を西に入ってすぐの場所とわかりました。
東向きの鳥居から境内へ。
この鳥居の左手前に
「御霊文楽座跡」
の 記念碑があります。
あまりに目立たない場所に
ひっそりとあるので
最初は見落としました。
明治半ばから大正まで
この境内に「御霊文楽座」があり
人形浄瑠璃が公演されていて
当時は 大店の旦那衆が集まり
社交・商談の場として
とてもにぎわっていたらしい。
青銅製の珍しい狛犬は 元和元年(1615年)作だそうで 今年でちょうど400歳。
向こうに見えているのが本殿です。
本殿向かって右にある御神木の楠
空襲で焦げた状態から唯一再生し
元気に成長しているところから
「肌守りの木」と呼ばれ 拝むと肌に良いそうです。
焦げたところってどこだろう、と丹念に見てみたけれど
全然わからないくらい健やかな幹。
境内には
恵比須さまや猿田彦神を祀る東宮や
末社の松の木神社・大黒社があるほか
なにやら立て札解説の付いた岩がいくつかあります。
ひらがなで大きく
「うつぼ」と彫られた碑。
近くに「靭公園」がありますが
もともと前身の神社がその辺りにあったので
記念して建てた碑だとのこと。
立て札が無ければ
何だろう?という碑です。
東の鳥居に近い場所には
芦田秋窓の句碑。
この「うつぼの碑」と
「芦田秋窓の句碑」の間にあるのが
獅子の岩というらしい岩。
ライオンの横顔に見えなくもないです。
この御霊神社、
ちょうど昨日(17日)が秋祭だったようで
見られず残念でした。
次のお祭りは 12月の火焚き祭で
祭事終了後に みかん捲きの行事があるそうな。
古い寺社仏閣には その周辺に和菓子屋さんが付き物ですが
この御霊神社の前にも和菓子屋さんがありまして
店頭に「ハロウィン」の かぼちゃ饅頭が飾られていました。
惜しむらくは 閉まっている。(日曜が定休らしい)
高山堂さん、という和菓子屋さん
次回は是非訪問したいところです。