大原お散歩:来迎院
(ここは見ごたえあるので1時間はかかるらしい)
ここまで来て 全くお寺を見ないのもね
というわけで
小さなお寺なら、と【来迎院(らいごういん)】へ。
三千院の南を流れる呂川(ろせん)に沿って東へ進むと
やがて突きあたり左手に見えてくる来迎院。
今からおよそ900年前の平安時代末期
良忍(りょうにん)上人というお坊さまが 比叡山の俗化に嫌気をさし
新たな修行の場として選んで建てたお寺だそうで
確かに飾り気の無い、落ち着いた雰囲気のお寺です。
拝観料を払い、向かって右手に上がっていくと
最初に見えるのが本堂と 鐘楼。
一度焼失しているのですが、それでも室町時代の建築
ほどよく古びて 良い感じの建物です。
既に足元はびしょびしょなので
靴を脱いで、しっかり足を拭いて お堂の中へ。
ご本尊は平安時代(藤原時代)の薬師如来さま
おだやかな顔つきで なごみます。
内陣の天井部分には 飛天や楽器の絵。
お堂の中も落ち着いていい感じですが
ここから眺める 境内のお庭の緑が綺麗で
しばらく ぼーっと見とれていました。
本堂を出て奥(北東)へ進むと、
このお寺を建てた
良忍上人さまのお墓があるそうなので
そちらもお参りする事に。
一度 東側に上がって
地蔵堂なども見てから
また降りて来て
今度は 北へ。
雨でぬかるむ道を進むと
鉄製の橋が見えます。
来迎院敷地内に
律川(りつせん)が流れているのですね。
「呂律(ろれつ)が回らない」の「呂律」は
仏教の声明(しょうみょう)に因んだ言葉で
川の名前もそれに基づいているらしく
今回の目的の一つが『呂川と律川を 確認しよう』でした。
橋脚に ちゃんと「律川」と表示されているのを確認し
めでたく目的達成。
来迎院を出て
南側の呂川上流へ向かえば
有名な「音無しの滝」が見られるそうですが
(良忍上人がこの滝に向かって
声明を唱えたという場所)
上流へさかのぼるまでもなく
この辺りで既に十分滝状態の呂川
というか
滝にたどり着くのは
今日は無理でしょう
という事で
滝へのハイキングは断念しました。