京都の北端の御神水:貴船神社
梨木神社の染井の水に始まって、
亀谷良長さんが復活させた 醒ヶ井の水
市比賣神社の天の眞名井の水
伏見は御香宮の御香水
藤森神社の不二の水
平野神社の御神水
大豊神社の 椿ヶ峰の御神水
…と 気になる所を あちこち回って
あとはここだけ、と思い定めていたのが
【貴船神社の御神水】。
思えば、寅年の初詣の際 貴船神社にも寄りましたのに
御神水が汲めるという事を知らずに帰ってきてしまい
後でしまったー!と思ったものでした。
ふらりと寄って行けるという場所でもないので
この度、気合いを入れてお出かけです。
叡山電鉄の『貴船口駅』
ここから神社近くまで
京都バスが走っておりますが
坂道とはいえ、
たかだか3㎞程度の距離
歩いて参ります。
それにしても、杉の木だらけ。
季節が季節なので 花がびっしり付いておりまして
スギ花粉アレルギー持ちとしては落ち着かない眺めです。
貴船川に添って上流へ進むと
まもなく見える苔むした大きな岩。
蛍岩、と呼ばれている岩で
昔 和泉式部が、この場所で蛍が飛ぶのを見て歌を詠んだそうな。
時期(6月末?)になると 蛍の乱舞が見られるらしい。
鞍馬寺西門に続く橋。これが見えれば 貴船神社はもうすぐです。
貴船神社 本宮の鳥居
灯籠の並ぶ石段を登り
御神水の出る場所へ。
水占齋庭(みずうらゆにわ)という水場があり、
この右端に 御神水が汲める場所があります。
無事、汲みました。
これで思い残すことなし。
たぶん、ここまで参拝に来ることは
そう無いと思われます。
一通りやれる事をして帰りましょう
という事で 水占いをしてみました。
この本宮から 更に貴船川上流へ向かうと
中宮・奥宮があるそうなので
この際全部回りましょう、と北上。
【結社(ゆいのやしろ)】
ここのご利益は『縁結び』らしい。
社へ入る手前に
「相生(あいおい)の杉」という
2本くっついた杉の大木があります。
社の後ろには天磐舟(あめのいわふね)と呼ばれる舟形の岩と
竹ぼうきを天に向けて立てたような
枝という枝が上へ吹きあがるような
桂の木があります。
こちらがご神木らしい。
ご神木の桂をなでなでした後 お社にご挨拶し
さあ、次はいよいよ奥宮(おくのみや)。
【奥宮】(元の本殿があった場所)
【拝殿】
この石の中に
神様が乗って来た舟が埋もれているとの事です。
拝殿の手前左手には やはり桂の大木。
門を入ってすぐの左手には
連理の杉という
杉と楓が根元でくっついた木があります。
これもご神木らしい。
さあ、帰ろう。
帰りは下り道になるので とっても楽ちんです。
バスに乗って駅へ戻る人が多かったのですが
駅に戻っても 平日の電車は 平均、1時間に3本。
(土日祝日は4本。平日の方が本数が少ないのです)
歩いて戻って 後から駅に着いても
さらに まだ待たないと電車が来ませんな・・・。
帰宅した後、お持ち帰りした水で 玉露をいれましたら
茶葉の「葉の香り」が くっきり出るのにびっくりしました。
京都北部の山に降った雨水が地下水となっているとして
京都市内より、一番早く地上に出るからかなあ。
なんというか 野性的な水、という印象です。
おいしい水を求めて
京都のあちこちを歩き回ってきましたが
本当に それぞれ個性的。
お茶をいれたらおいしい水
豆腐や和菓子を作るのに向いているであろう水
お酒の仕込みに向いている水
あらためて もう一度汲みに行きたいな
と思える場所もありまして
いずれ再訪するかと思われます。