むしいも:丸寿
【丸寿】さんという 人気の焼き芋屋さんがあります。
ここの焼き芋はとても おいしいのですが
営業が不規則でなかなか買えない
という希少性もありまして
その季節になりますと
焼き芋を買い求めるお客さんで行列ができる
という事で有名。
焼き芋が食べたくなる季節でも
不定期にお休みするようなお店ですから
夏場は営業していないんだろうなあと思うのですが
(確認したことはありませんが)
その間、お店のおじさんは何をしているのでしょうね?
と いつも疑問に思っておりました。
10月に入り
竹裡を買いに行った帰り道。
ふと
まだまだ残暑の日々とはいえ
そろそろ焼き芋屋さんの営業を始められる頃かしら、と
お店をのぞいてみようと思い立ちました。
お店の前へ行ってみると
やはり、焼き芋が食べたくなる気温ではありませんので
(この日最高気温は30℃)
誰も並んでおりませんね。
お店のご主人もいらっしゃらない。
けれど、店頭には サツマイモがあります。
あれ?では 営業はしている?
カレンダーを確認すると お休みではないようです。
そして、張り紙。
「今年の焼き芋は 11月1日から」
よく見ると、店頭に並ぶお芋は焦げ目がなく、
横には「むしいも 100g100円」の札が。
なるほど、焼き芋の季節前は 蒸し芋なんだ!
…どちらにせよ、ご主人がいないと買えないのですけれど
店主さんは どちらに?
と、そこへ 飲み物を買いに出かけてらした店主のおじさまがご帰還。
「ああ、ごめん ごめん
焼き芋は まだやねん、11月1日からやから
11月になったら また来てや」
今は 「蒸し芋」なんですねー
「そう、味は焼き芋と変わらんけどな。
皆 店の前まで来て、焼き芋やないとわかると、買わずに帰ってしまうねん」
ああ、なるほど。それで行列が無いのですか。
でも、「むしいも」食べてみたいですねえ。
焼き芋とどう違うのか、確かめてみたい。
11月から焼き芋販売されるそうですが
逆に言えば、蒸しいもは10月末までの限定商品
今しか食べられないなら、食べてみたいじゃありませんか。
というわけで、1本ください とお願いしますと
「え?買うてくれる?ありがとなー」
おじさま、売ってらっしゃるのに
焼き芋じゃないからまた今度買いに来てとか
商売っ気が 無さ過ぎます。
小さめのお芋をお願いしたので
300g、300円です。
「少なくとも、4~5日寝かせてな。
冷蔵庫で冷やしておくと、芋ようかんみたいになる」
ふーん、焼き芋と同じく寝かせていただくのですね。
焦げ目が無い分、より羊羹ぽくなるかもしれません。
そのようなわけで
丸寿さんの「むしいも」
現在 冷蔵庫にて熟成中です。