おいしい井戸水:平野神社
平野神社といえば、桜の名所の一つということで
友人と御室の桜・原谷苑の桜を見た後
金閣寺に回って、ついでに と寄ったのです。
もっとも いくら桜の名所でも、
『御室仁和寺の桜が見ごろの時期』ですから
境内のソメイヨシノは ほとんど散っていまして
見ごろは さぞかし綺麗だったのであろう
と 地面につもった花びらの山を眺めたものでした。
境内の桜は ソメイヨシノだけではなく
本殿の方には 珍しい種類の桜があり
八重桜などは きれいだったなあ
と 記憶しています。
さて 今回の目的は 水。
こちらの手水舎のお水は 井戸水で
それはそれは おいしい水らしいのです。
わら天神から西大路通を南へ下がって
交差点のある角に、平野神社の入口があります。
まずは本殿にお参り。
本殿から振り返ると
立派な木が一本見えます。
柵で囲われて手前には 何やら看板が。
樹齢四~五百年の楠(くすのき)
ご神木だそうです。
このご神木をぐるり一周することで
活力・生命力をいただきましょう、
ということらしい。
直接地面を踏むと 木の根っこを傷めるので
回る部分を地面から浮かしてあるのですね。
この手前に
もう一つ面白いモノがありました。
【すえひろがね】
磁石がくっつく つまり
鉄を含んだ石ですね。
これだけの大きさは珍しく
日本最大と書かれていました。
注連縄の左に オレンジの紐のついた聴診器みたいなものがありますが
これは磁石。
ちなみに 平野神社では
この石にあやかるお守りがあり
中に入っている磁石を この すえひろがねにくっつけて
ご利益をいただく というシステムになっております。
ここの解説をよくよく読んでみると
まず 『すえひろがね』をなでて 力を授かり
『ご神木の楠』を一周して活力をいただき
それから 本殿を参拝するとよい
とありました。
私、逆の順番で参拝しておりますが
まあ 良いです。
さて 目的の井戸水は 本殿手前の手水場。
手水を使うところは
竹筒から ちょろちょろと
水が出ておりますが
その反対側に、蛇口があります。
水汲み専用蛇口。
持参のペットボトルに お水を詰めて、目的達成。
で、このお水
持ち帰って、お茶をいれてみましたら
お抹茶も、お煎茶も
驚くほど まろやかな味に。
これまで
いろいろ名水を収集してきましたが
お茶をいれて
おいしいと思ったお水の中でも
かなりの上位に入る おいしさです。
今まで汲んだお水の中で
おいしく、特徴がはっきりしている水は
【梨木神社】の染井の水
やわらかく、お茶の味をバランス良く引き出すタイプ
【醒ヶ井の水】(亀屋良長さんの店頭に復活)
雑味の全くない澄み切った水
お茶の味を変えないで、まっすぐ味を出すタイプ
でしたが
こちらの【平野神社の井戸水】は
渋み・苦みを出さない性質らしく
お茶の甘味がしっかり出るタイプ、ですね。
お水収集も かなり回りましたが
本当に 京都は名水があちこちにありまして
探していると、きりが無いようです。
これから回ろうと思っているのは
貴船神社の水
(せっかく行ったのに名水があると知らず帰ってきてしまった)
慈野井(しげのい)の水
(麩嘉さん本店にあるらしい)
若一(にゃくいち)神社の神供水
の、三つ。
とりあえず、次は 慈野井でしょうか。