真如堂
真如堂 総門
四条河原町を11時前に出発したので
まっすぐ向かえば お昼頃到着できるはずでしたが
聖護院で八橋屋さんと聖護院拝観で時間をとられ
真如堂にたどり着いたのは 午後2時前。
お腹が空きました。
考えてみれば
本家西尾八ツ橋さんで お茶菓子と試食をいただいたきり。
途中 お米屋さんで買った「ごはんぱん」で
拝観する前に、お昼ごはんといたしましょう。
でないと 拝観中ずっと雑念が入ります。
境内で飲食してもいいものか迷ったのですが
同じように拝観に来られたとおぼしき方々が
普通に 持参のお弁当を召し上がっておられました。
ちゃんと境内にベンチやテーブルがあって
『団体でのご飲食はご遠慮ください』の貼り紙が。
少人数なら問題なしなのです。
というわけで
境内の石のベンチに腰掛け
三重塔を眺めつつお昼ごはん。
さて
腹ごしらえも済んだことですし
いよいよ、拝観です。
本堂入って左手に受付があり
こちらで拝観料(特別公開期間なので600円・通常は500円らしい)を払うと
『花供曽』という あられ菓子をいただけます。
この真如堂でも 案内の方があちこちに待機していらして
それは丁寧に説明してくださいます。
ので、
ちゃんと聞いて なおかつ一人でゆっくり眺めたいと思ったら
本堂拝観だけで40分くらいかかります。
特別公開中の【大涅槃図】は
本堂向かって左手に掛けられていました。
近年修復したばかりだそうで それは色鮮やかです。
絵の具が高価だった時代
三井家が絵の具代を出してくれたため
こんなに大きく色鮮やかな涅槃図が描けたと。
お釈迦様が亡くなる時の様子を描いた「涅槃図」では
横たわるお釈迦様を
お弟子さんや 様々な動物が取り囲んでいるのですが
その動物の絵
右下の象さんの前に猪が
その猪の前、ウサギの近くに猫がいまして
涅槃図に『猫』が描かれていることは珍しいのだとか。
本堂奥から外に出て廊下を進んでいくと
涅槃の庭がある【書院】へ。
先ほどの涅槃図を模したというお庭。
左向こうの山肌には「大文字」が見えます。
お釈迦さまを模した石の向こうには 生垣がありますが、
作庭された当初は この植え込みは無く、東山をそのまま借景にしていたそうです。
東側に住宅が建ち、電信柱などが立てられてしまったため
それを隠すため生垣をつくる事になったとのこと。
もう一つのお庭
【随縁の庭】
三井家の家紋『四つ目』をモチーフにした
モダンなデザインの石庭。
作庭されたのは重森千青氏
あの東福寺の方丈の庭を作られた
重森三玲氏のお孫さん。
拝観後 またお腹が空いてきたので(パン1個では足りませんね)
今度は 本堂向かって右手にある菩提樹の木を眺めつつ
もともと持参してきたパンで おやつタイム。
真如堂では
4月に縦皮桜
秋には紅葉が美しいそうですが
今は ほとんど花が無し。
この菩提樹も見頃は6月らしいです。
授与された「花供曽(はなくそ)」
お正月にお供えした鏡餅をあられにし
黒糖などで味付けしたもので
花供護(はなくご)という言葉から
こんな名前になったのでは
という事ですが
元の名前のままの方じゃ
いけなかったんですか?
という素朴な疑問が。
さて、花供曽のお味。
見た目は ひなあられですが
市販のひなあられを予想して食べると、
全然違います。
かりかり さくさく ではなく
ちょっと湿気ている?と感じるくらい
みしっとした歯ごたえがあり
黒糖風味の、おだやかな甘さ。
もとは 仏様にお供えした鏡餅ですものね。
これを食べると無病息災という
ありがたいお菓子なので
やはり、参拝していただくものだなあ
と思いました。