好事福蘆 :村上開新堂
そこへ その果汁を使ったゼリーを詰める『丸ごとゼリー』物は
いくつかの和菓子屋さんで扱われていますが
まだ食べていない
ずっと気になっている「丸ごとゼリー」の1つが
村上開新堂さんの『好事福蘆(こうずぶくろ)』
京都最古の洋菓子屋さんといわれる村上開新堂さんでは
通常 オレンジ(やはり丸ごと)ゼリーを扱っていますが
12月~3月の間だけは 蜜柑を使ったゼリー「好事福蘆」となるのです。
村上開新堂さんは 基本予約販売のお店
(ロシアケーキ、というクッキーはその場で買えます)
このゼリーも予約しないと買えないため
ここを訪問できる予定と、予約のタイミングが難しく
今まで 買えずにいたわけですが
1月はもう終わりますし
2月は逃げてしまう、3月は去ってしまう
ぼんやりしていたら
次の12月までお預け状態になりかねない。
というわけで、予約のために お電話してみました。
ちなみに私
和菓子屋さんなどでお菓子を買う時
なるべく 箱やら包装紙などを省いていただくべく
器や袋を持参していくのですが
今回も予約の際
「自分で器を用意していきますので」と話したら
『でも、要冷蔵ですから、箱に入れて保冷剤をお付けして…』
温度が上がると ゼラチンが溶けてしまいますし
まっすぐ運んでいただかないと 中身が流れてしまいますからー
と 器持参には あまり賛成できない様子。
こちらで保冷剤を入れた保冷バッグを用意できますけれど
それではだめでしょうか?と伺うと
『どのくらいの大きさですか?』
「小さいのと、普通の買出しに使えるくらい大きいのと いろいろありますが」
お店の方、電話口でふきだした後
『どうぞ、持ってきてください』と了承してくださいました。
寺町二条上がった辺りの
【村上開新堂】さんのお店
趣のある西洋建築
扉の「押す」の表示が
「をす」と なっているのも
風情があります。
気合が入りすぎていたのか
この日に限って
一回 前を通り過ぎてしまいました。
カーブしたショウウィンドウの中には
看板商品の
『好事福蘆』と『ロシアケーキ』
何度も見つめてきたので
これが入るサイズ!
と 保冷バッグを用意してきましたよ。
入店すると、昨日電話口で話したらしい店員のお姉さんがいらっしゃいました。
お願いしたとおり、箱には入れず紙で包んで
こちらの用意した保冷バッグに収めてみます。
『あ、ぴったり入りますね』
更に 持参した保冷剤と 緩衝材を詰めて
完璧。
『横になると こぼれるかもしれないので 平らにお持ちくださいねー』
と 注意をいただいて、受け取りました。
ちなみに 『好事福蘆』は おひとつ 494円
2つで988円です。(箱入りだと、箱代が加わって千円以上に)
お日持ちは2~3日
『今日か明日には召し上がってくださいね』
と 言われましたので
本日中に いただきます♪
かわいらしい 蜜柑丸ごとの姿。小さいのです。
比較にいいかな、と 小ぶりの伊予柑を横に並べてみました。
横にするとこぼれる、と注意を受けたので
どれだけ 柔らかいのかと思いきや
わりとしっかりした手ごたえです。
でも 口に入れると つるんと溶けていき
甘すぎない、素直な蜜柑の美味しさ。
蜜柑の果汁をゼラチンで固めるだけだから
自分でも作れそうだなー
と 一瞬思いましたが
皮から実をくり貫いて
果汁を絞って
不純物を取り除いて
ほどよい口どけとなるようにゼラチンを加えて
うわ、大変だこれは。
しかも、これを いくつ作っても
同じ『安定した美味しさ』に仕上げるのですから
そりゃ それなりのお値段になるわけです。
それにしても
本当に 『素直な 蜜柑の味』なので
とっても美味しいのだけど
あっさりしていて
食べ終わると ちょっとさみしい。
また食べたいとは思うけれど
自分でしょっちゅう買うには お高いなー という品。
和菓子やケーキと思えばよいのですけれどね。
村上新開堂さんで有名なのは「好事福蘆」と「ロシアケーキ」ですが
基本的には
『クッキーの詰め合わせ』が主力商品。
こちらは 完全予約販売ですので
ふらっと寄って
「たまたま余分があって買える可能性」はゼロ。
見本がケースに入っているのですが
どれも 全く派手さが無く とても素朴で、
その飾り気の無さが 逆に美味しそうだなーと思わせます。
好事福蘆を詰める作業中
クッキーもおいしそうですねえ、と話をふったところ
『ええ、人気商品でして
今から予約すると 受け取りは早くて4月になりますね。』
(現在1月30日)
2ヶ月待ちですか…
しかも、一番小さい缶入りでも 結構な量が入っているので
分配先が決まっていないと買えないです。
まず、『2ヶ月一緒に待ってくださる協力者』確保が先決。