焼くり よろい草: 笹屋湖月
「焼くり」という名前のシンプルなお菓子を見かけ
「笹屋湖月」という和菓子屋さんがあることを覚えました。
が、
このお店の本店がどこにあるのか
いつからあるお店なのかは全く知らずにいたわけです。
今年 1月25日の「初天神」に行こうと
阪急大宮駅から北野天満宮へ向かって
北上している途中
JR二条駅を過ぎた出世稲荷付近で
和菓子屋さんらしき看板をかかげた
お店を発見。
すっきりと明るく
中が見えやすい店舗
看板も古い木製とかではなく
実にシンプル。
店の外には
シンビジウム(蘭の一種)などが置かれ
店内にも アロエなど
植物がいっぱいです。
全然老舗っぽくありませんが
いつからあるお店なのかなあ。
まじまじと看板の文字を見ると
【笹屋湖月】
あの、デパ地下に入っていたお店?
駅に近くて便利な所だから
支店を出しているのかな
と思いましたが
これが、ちゃんと本店だったようです。
お店の中をのぞくと
花びら餅のような生菓子もあり
せっかくなので
何か買っていこう、と店内へ。
これから天神さんの市に行くのですから
持ち運びにくい生菓子はやめておこう
と 選んだのが
「焼きくり」(1個75円)と
「よろい草」(1個115円)。
ほっこりした感じのおかみさんは
お店に入った時奥から出てこられて
何を買おうか迷って右往左往している間 おっとりと見守り
お買い上げの段になって いろいろ気さくに話してくださいました。
店内外の植物は
どうやら おかみさんが可愛がっている模様。
栗を白餡に練りこんで焼いた
『焼きくり』。
そうっと持ち帰ったのですが
やはり少々つぶれました…
栗の形をしていたはずなんだけど
ぺったんこの煎餅状態に。
栗の味がしっかりして美味しい。
とても小さいお菓子とはいえ
75円という価格は
とんでもなく安いと思います。
『よろい草』
ごつごつした表面
見た目は洋菓子ですが
食べるとさっぱりしていて
完全に和菓子。
外のクッキーっぽく見える皮は
食べると そんなに存在感が無く
中の固めのあんこ(雲龍系)の味が
ストレートに来る感じ。
緑茶と合います。
よろい草、というのは
牡丹のことらしい。
「笹屋」というお名前
『どら焼き』の【笹屋伊織】さんから
分かれて創業したからのようですね。
大正6年の創業ということは
もう5年で100周年。
そんなに古いお店に見えないのですが
結構『老舗』でした。
しかし
京都だと
「創業100年を老舗と言っていいのかどうか」
迷います。
創業1000年以上の茶店とかありますし
どうも時間の感覚が変になる…