老松 北野店
【老松(おいまつ)】さん。
白味噌を効かせた和風スポンジケーキ?の『松風』や
夏蜜柑丸ごとのゼリー『夏柑糖』が有名かと思います。
北野天満宮の近く、京都最古の花街「上七軒」にお店がある
という事は知っていて、
天満宮への参拝の折に 探してみたのですが
立地を全く確認しないまま行ったので見つけられず。
というわけで 今回は
『初めから 老松さん目当て』で訪問です。
そもそも【上七軒】がどの辺りかわかっていなかったところが問題だったので
ちゃんと調べて行ったら あっさり見つかりました。
お店に入ると、先客が。
これがいかにも『旦那はん』といった感じの
和服の似合う老紳士でして
慣れた様子で、店員さんと世間話をしつつ 注文されています。
おかげで、初訪問の私
店内の様子や どんなお菓子が並べられているのか
ゆっくり見ることができました。
今回の目的は「胡桃律(ことうりつ)」と「橙糖珠(だいとうじゅ)」。
どちらもポンと一口で食べられるような可愛らしい姿のお菓子です。
お日持ち14日。
ショウウインドウには箱入りの品が置かれていますが
1個ずつ買えますか?と伺うと 大丈夫です、とのこと。
というわけで、『胡桃律と橙糖珠を1個ずつ』お願いしました。
どちらもお一つ180円です。
胡桃律(ことうりつ)
信州産の胡桃を丸ごとローストして
すり蜜漬けにしたもの。
帰宅してから
お店のHPを見てみたら
オンラインショップには無いので
あれ?とびっくりしました。
どうやら
『国産の胡桃』の
入手が難しくなったため
2011年1月に販売休止、
となっていたらしいです。
そんなこととはつゆ知らず、のんきにお店へ行ってみたらば
普通に販売されておりました。
今年の秋の胡桃なのかな?
カリっと香ばしい胡桃と
カシャっと壊れるすり蜜の砂糖衣
濃い目のほうじ茶に合います。
橙糖珠(だいとうじゅ)
徳島産の金柑の実を10日間
蜜に漬けたお菓子。
毎日、少しずつ糖度を上げるらしい。
透明がかった美しいオレンジの実に
下を覆う すり蜜の白
コントラストがきれいです。
一見固く乾いているような金柑ですが
かじってみると、中は柔らか
金柑の風味と甘さが凝縮して
上等のほうじ茶や中国茶に合う感じ。
お茶との相性で
橙糖珠の方が好みでした。
ちなみに、ヘタと葉っぱ部分は食べられません、念のため。
(種もあります)
【老松 北野店】
京都市上京区北野上七軒
営業時間:8:30-18:00 無休
どうやら長年の常連さんらしい先客のおじ様。
注文の品を待つ間、いろいろ話しかけてくださいました。
「ここのお店のお菓子は ほんまにどれも美味しい。
毎週 買いに来ててなー」
「この老松 って名前がええな」
もう
老松のお菓子というか
『老松への愛情』がひしひしと伝わってまいります。
その後も
この老松は、北野店以外に嵐山店があること
老松がある上七軒は 京都で一番古い花街であること
北野天満宮でふるまわれる『香梅煎』は 老松の品であること
店内に掛けてある色紙の字は 老松のご主人の書であること
老松のご主人の息子さんが祇園祭でお稚児さんをやったこと(20年くらい前らしいです)
などなどを 教えてくださいました。
ひょっとしたら
店頭に立っていた店員さんより お詳しいかもしれない。