京の黒染め屋 柊屋新七 (馬場染工業株式会社)
何かと協力してくださった 黒染め屋の親切な店員さん。
「汲み終わったので さようなら」 とお別れしてしまうのは惜しいです。
というわけで
『お店の品を見せていただいても良いですか?』と
お店に上がりこんで いろいろお話を聞かせていただきました。
* * *
柳の水自体は1200年前後から記録が残っているようですが
黒染め屋さんは、明治3年(1870年)創業。
黒染め、というわけで 店内の品物は
衣類・小物入れ・その他モロモロ ことごとく黒。
鮮やかに 艶やかな 漆黒。
染料は 植物性 鉱物性いろいろらしく
赤染め、という 赤く染めてから黒く染めた赤味を帯びた黒
青染め、という 青く染めてから黒く染めた青みのある黒もあり
単純に黒くするだけではないのです。
戦国武将紋や、自分の家紋などを染め抜いてくださったりもするらしく
紋の入ったブックカバーは すっきりとして綺麗です。
これなら、欲しいなあ。
ここでは 黒染めの商品を販売するだけではなく
色あせて着られなくなってしまった洋服を
綺麗に黒く染め直してくれたりもします。
(黒染の他、紺染もしてくれる)
黒、という色は 退色の激しい色でもあるので
デザイン・着心地がとても気に入っているのに
色がさめてしまった、という服を持ち込むお客さんは結構多いとのこと。
木綿・絹・ウールなど 天然素材なら ちゃんと染められるため
デニムのパンツ・ブラウス・セーター・コート・帽子(柔らかい素材のもの)
いろんな物が染め直し可能。
大物では 『ウエディングドレスの染め直し』の依頼もあったとか
(コンサートドレスとしてリサイクルされたらしい)
染め直し料は、重さに比例し
ショールやブラウスくらいなら 2625~5250円
ジーンズだと重いので、3990~6300円。
比較しやすいように半分だけ黒く染め直したジーンズ
ワンピースやジャケット コートなどの大物になると4200~8400円で
プレス処理が必要だと 別途費用がかかりますが
それでも上限は1万円強、といったところ。
せっかくなので何かお買い上げしていきたいところですが
・・・・・
指ぬきソックスなるものを発見。
5本指ソックスは見たことがありますが
これは指の根元が分れているものの、指部分は無し。
履きやすく、脱ぎやすい。指が分かれるので 蒸れない。
もうすぐ父の日がやってきますので
1足購入してみました。
父が嫌がったら私が履きます。
馬場染工業(ばんばせんこうぎょう)株式会社
中京区西洞院通三条下る 柳水町75
営業時間:平日9時~17時 (休)土日祝
http://www.black-silk.com